オープンソース「的」なるもの

先日の日記に書いた Aras Innovator のライセンスの件ですが、Wikipedia に記述がありました。


It should be noted that the Innovator core framework is not open source, but available as a free download. The Aras business solutions that run on the Innovator framework are open source.


(私訳)
Innovator core framework はオープンソースではありませんが、無料でダウンロードできます(訳注:ダウンロードできるのは実行バイナリだけ)。Innovator core framework の上で動く The Aras business solutions はオープンソースです。
Aras Corp - Wikipedia

ということで、Aras Innovator の根幹部分はオープンソースではないようです。

Aras社がオープンソースに乗り出したのは、


Aras Innovatorというこのソフトウエアは、以前は他社製品と同等の機能を搭載して、ライセンス販売をしていたそうだが、2007年に投資家(ベンチャーキャピタル)から「オープンソースにするならば投資をする」と提案を受けてオープンソース化された。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20090528/196009/

が理由とのことです。どうも、オープンソースという言葉自体が昨今、実態から乖離して buzz word 的に使われているケースが多い気がします。猫も杓子もベンチャーキャピタルオープンソース(という言葉)にとびつくような「バブル」が形成されているように思います。


Web進化論で有名で、ベンチャーキャピタリストでもある梅田望夫さんも、オープンソースへの理解をいろいろ非難されているようです。

梅田望夫さんはオープンソースを不当に貶めている / M. Mochio Umeda injustement diminue le crédit de l'Open Source. - ふぇみにん日記(2009-05-19)
梅田望夫にオープンソースを語るなとガツンと申し上げたい - yvsu pron. yas


あまりオレオレ定義な「オープンソース的」なものが一人歩きしないようにしたいですね。